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畳のこと色々の一覧

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梅雨も和室を快適に過ごす方法

もうすぐ、梅雨の時期になりますね。
梅雨といえば、気になるのはカビの問題です。

カビ の発生条件は、温度 ・湿度 ・空気(酸素 )・栄養分です。
特に温度と湿度が重要な要素といえます。
温度(室温)が、20~30度 で、なおかつ湿度が75%以上、この条件が継続的に続いた場合に畳表表面にカビが繁殖しやすくなります。

和室での部屋干しはカビの原因となります。できるだけお控えください。

畳が湿気を吸ってじめっとした場合は、乾拭きしてみて下さい。
湿気が布に移り、畳がさらっと気持ちよくなります。

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さらっとした畳で昼寝もいいですよね(^^)

濡れたタオルや、雑巾では畳を拭かないでください。

天然イ草の畳表は、 空気の吸収・放出を自然に行う性能があり 、「 空気中 のホコリ を吸収付着」「 湿気を調節」する生質を持っています。
当然これ は日本の風土から すると快適なのですが、 反面湿度が極端に継続する場合は、 どんどん湿気を吸収してしまいます。
新しい畳表ほどこの能力は高く、 古く使われた畳表はイ草が潰れてこの機能が衰えています。
よって新しい 畳(畳表)ほどカビ が発生・繁殖しやすいのです。

特に、一年以内にイグサで畳替えをされた方は、カビを発生させないために以下のことにお気を付けください

① 5月の下旬から9月 の湿気の多い期間はお部屋を乾燥させるために除湿機・エアコンなどを使い除湿に努めてください。
締め切った状態で、できれば一日中お願いします。

② 畳の部 屋 を 使って下さい(^^)/ 人 が 歩 い た 所 や 、いつも使っている場 所はカビが生えません 、
しかし箪 笥やテレビの裏など はよく生えます 。お気を 付けください 。

③ 洗濯物の部屋干しは避けて下さい。

④ 梅雨の晴れ間も窓は開けないで下さい。外気の湿度は高いです。
締め切って除湿に専念して下さい。
なにせ1年目は表皮が軟く蘭草の中の繊維もスポンジのようになって水分をたくさん蓄えますから
湿気を 必要以上に吸わせない事がポイントです。

⑤ 畳の部屋の掃除はこまめに (乾拭きが一番良いです )ダスキンや、クイックルワイパーなどでもよいです。

⑥ 湿気の多い時期、畳の上にカーベット、絨毯、上敷きなどを敷かない。
また、 カビ が発生するとカビ を餌とする ダニも発生しやすくなります。

カビ 対策=ダニ予防策です。

カビ の発生に 気を付けて快適に 和室をご利用ください。

それでもカビが発生した場合はお気軽にお問いあわせください。

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畳のお手入れ方法 畳に家具の跡がついてしまった場合

テーブルや、家具置いた跡が畳についてしまうことよくありますよね。

実は、へこみはご家庭でも直せるのです。

補修する方法を2つご紹介します。

補修手順1
1,霧吹きをへこんでいる箇所に2~3回吹きかけます。
2,手で水をへこんだ個所になじませます。
3,ドライヤーで温風を当てます。

このやり方は、裏技を紹介する番組、「伊藤家の食卓」でも紹介された方法です。
(めちゃめちゃ懐かしいですよね、この番組わかるのは30代以上の方でしょうか?)

補修手順2
タオルの上からスチームアイロンをかける。

補修手順3
厚い蒸しタオルで抑える

3つの方法ともイグサが水分を含むと膨らみ、乾燥すると元の形状に戻ろうとする性質を利用したものです。
イグサの芯の部分はハニカム構造と呼ばれるスポンジのような形状をしており、
なんと、コットンの3倍の吸水性があるんですよ(;゚Д゚)

補修作業は、畳の膨らみ具合を見ながら行ってください。
※新しい畳だと、水分と熱を当てたところが変色する可能性もあるのでご注意ください!!

『 畳へこみ補修 』で動画検索すると、それぞれの作業を説明したものがたくさんアップされています。
とても分かりやすいのでそちらも、参考にしてみてください。(光子)

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意外と知らない畳の話 昔は薬草だったイグサのアロマセラピー効果

畳屋さんには常識、でも一般の方はほとんど知らない!!

私たち日本人の身近にある畳ですが、畳屋に従事する者以外はあまり知られていないことが意外と多いように思います。

お客様のところでお話していると改めて、そう感じます。

今日のブログのテーマを見て、「えっ そうなの?」と思った方も多いのではないでしょうか。

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(刈り取ったばかりのイグサ)

畳の原材料の一つイグサ(畳の表面の部分)は、日本最古の医書「医心方」、日本現存最古の本草書「本草和名」にも紹介されています。

江戸時代、イグサを薬草として使用していた事が、「和漢三才図会」( 1712 年,寺島良安)などの文献から伺えます。

「和漢三才図会」によると,イグサを細かくすりおろして灯心(イグサ中心の綿のような部分)だけを取り出し,これを煎じて飲むことにより感染による炎症を抑え、水腫改善に効果があるとの記述があります。

現代では、無農薬栽培で育てられたイグサが、健康食品や、スイーツ、入浴剤などとして開発されています。

健康茶は、利尿作用があり、粉末にした青汁や、スイーツには食物繊維が多く含まれています。
畳の香りとは違います、どちらかというと私が試したものは抹茶のような香りでした。

畳になるイグサは、刈り取り天然染土で泥染めをした後、16時間かけて乾燥さることで畳特有の香りになるので、
食品用とは香りが違うのです(^^)

この畳特有の香りには、アロマセラピーの効果が検証されています。

畳の香り主要成分は、森林浴効果のあるフィットンチッド【言いにくい(;^_^A 】(森や木の香り)や

精神安定やリラックス効果のあるバニリン(バニラの香り)などがあり

新しい畳の香りをかぐと、「なんか落ち着く、癒される」と感じるのは香りの主要成分のアロマセラピー効果もあるようです。

福岡県の小学校の児童約100名を対象に、フローリングの教室と天然イグサを用いた畳の教室で

学習効果の違いを検証したところ、畳を用いた教室では正解率が2割アップするという結果になりました。

和室を、子供の勉強部屋として活用するのもよいのかもしれませんね。

どうでしょう?どのくらい知っていましたか?

少しでも、畳に興味を持っていただけると、うれしいです。(光子)

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畳の手縫い

昔は手縫いが主流だった畳替えも機械化が進み、現在は、ほとんどの畳屋さんで機械縫いです。

畳の手縫いをする機会は技能士試験や、技能競技会の時ぐらいで、手縫いを一度もしたことないという畳職人も珍しくなりました。

一畳屋では、畳文化の伝承と継承、技術向上のため、折を見て畳の手縫いを行っております。
一枚全部手縫いすることもあれば、部分的に手縫いを行うこともあります。

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この日は3人が、畳の框にプラスチック製のコーナーを縫い付けています。

この作業は、板入れ畳の代用です。

板入れ畳とは、畳の短辺に板を縫い込んだ畳のことです。
昔ながらの畳床は稲藁で出来ております(現在は建材床が多い)。
この畳床を弓なりに反らして畳の表を一杯に引っ張って縫いつけます。
そうすると畳の角【框(かまち)といいます】に当たる部分にかなりの力が加わり、
徐々に角が丸くなってきたり、丈【長さ】が縮んできたりします。
このことを「滅入る」と言います。
滅入りを防ぎいつまでも角の立った美しい畳を保つために、畳床の端に板を縫い込む作業を行います。
この作業を行った畳を、板入れ畳と言うのです。

板入れ作業は大変な労力と時間を要する作業ですので、基本をみっちりと学んだ本当の畳作りを知っている職人でないと作ることが出来ません。
また時間も掛かりますので工賃も相当高価となります。

プラスチック製のコーナーを縫い付けることで、「板入れ畳」程ではないかもしれませんが、
畳の角が立った隙間の少ない美しい畳に仕上がります。

一畳屋では、商品ランク「さくら」以上のクラスの畳替えの際は必ずこのひと手間を加えております。
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橋本さんは畳一級技能士、一畳屋で一番長い畳歴を誇る職人さんです。

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写真手前は高見君さん一畳屋一番の若手、今年畳一級技能士を受験します。

高見さんが合格すると一畳屋の畳一級技能士は7人目。

全国的にも一番多いほうではないかと思います。
お客様が、日本一安心していただける畳屋になるために、
資格があることに慢心せず、今後とも技術の向上に努めていきたいと思います。

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畳のお手入れ方法

先日「畳について知りたい、聞きたいことは何ですか?」というアンケートを実施いたしました。

その回答で多かったものを少しずつブログでご紹介していきたいと思います。

今日はその中から、「畳のお手入れ方法」について書きたいと思います。

風とおし
畳には湿度を整える効果があります。イグサの畳表と藁床の組み合わせだと6帖で約3Lの水分を吸ったり吐いたりして調整してくれます。
だからこそ、湿気がこもらないように風通ししてあげることが大切です。

お掃除
ほうきで掃くとき時、掃除機をかける時は、畳の目に沿うように行ないましょう。
目に逆らってしまうと表面が傷つき、畳が早く痛む原因にもなります。
掃除機はあまり力を入れず軽くかけるようにしましょう。

より細かい埃を取るには、湿らせた新聞紙を固く絞って細かく裂き畳の上に撒いたら、あとはほうきで掃くだけ。
部屋のすみっこにも撒いてください。新聞紙が埃をからめとってくれます。

新聞紙の代わりに茶殻を使うと、ほのかにお茶の香りもするのでお勧めです。
新聞紙、茶殻を利用したお掃除は、天気が良く乾燥した日に行ってください。
畳があまりに湿ると、カビの原因になってしまうこともあります。

畳を拭くときは基本的には乾拭きでお願いいたします。
湿気の多い日などに乾拭きすると畳の湿気がタオルに移り、畳がさらっと心地よくなるのでお勧めです。
濡れ雑巾を使う場合は、固く絞ってください。こちらも天気が良く乾燥した日に行ってください。
理由は、新聞紙を使ったお掃除と同様です。

普段の拭き掃除には、ダスキンや、乾いた布をつけられるモップを使うと簡単です。

畳に関する質問お問い合わせがありましたら、お気軽にご連絡ください(^^)

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生産者のこだわり橋口さんその2

昨日の続き、極み・古都の生産者橋口さんの畳表づくりのこだわりその2

橋口さんの目指す畳表とは
青すぎない畳表、肌なじみの良い畳表、イ切れが少なく色もそろったものでこれを実現させるために様々な工夫をしておられます。

通常畳表は、6・7月に草を刈り取り泥染め乾燥、その年の10月には長さや色で選別し織り始めます。いわゆる新草です。

新草は、新草の良さもあるのですが、前述したこだわりから、橋口さんは乾燥させたイグサをまず原草の状態で1年保管します。

通常新草は、青々しくきれいなのですが、畳表としておられた跡や、エンドユーザーの下で畳になった後予想外の色の変化をすることがあります。

しかし、新草では織らない橋口さんの畳表にはそれがほとんどありません、一年置くということは選別により製品として集荷できる畳表は少なくなるはずです。

さらに、極み 古都で使用するような草は、もう一年寝かせてからしか製織には入らないので、織り出すまでに計二年、
苗から畳表になるまでに最低四年を要しています。

このクラスのイグサは一反の畑から作れるのはよくて30枚程度非常に希少価値の高い商品です。

製織も通常1日1台の織機で10枚ほど織れるのですが、極み・古都の表は1日に2~3枚です。

それでも、橋口さんが畳表を作り続けていけるのは、橋口さんが畳表が大好きだということと、長年の経験により、毎年素晴らしいイグサを作れるということ

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橋口さんはイグサの田んぼを一日3回見に行きます。週に1度しか見に行かない農家さんもいます。

細かな変化にも対応し作っている、橋口さんのイグサの田んぼはいつも青く輝いています。

まばらな変色を防ぐための温度管理、湿度管理も徹底されています。
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この日は雨、作業所の湿度は40%前後に保つため3台の除湿器がフル稼働温度も低すぎるといけないそうでストーブがたかれていました。

外の天気、気温、湿度を見ながら、室内の環境を微調整するそうです。

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エアコン完備のこの部屋は、出来上がった畳表を保管する部屋です。

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こちらも湿度40%以下お客様の下に旅立つ畳表を大切に扱っておられます。

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真剣に橋口さんの話を聞く長女(^^)橋口さん長時間のインタビューにご対応いただきありがとうございました。

これが一畳屋のラインナップ、極み 古都の畳表の作り方です。

材料の素材の良さもさることながら、一畳屋でも橋口さんのこだわりに負けぬよう一畳屋の畳一級技能士たちが丁寧に仕上がます。

値段は、ほかの商品と比べて高価ですが、その価値はそれ以上だと自負しております。

一畳屋のラインナップの中で、こだわりの商品群は、畳表生産者・畳職人のこだわりが詰まった大変希少価値の高い商品です。

最高の和室を作りたいお客様は、ショールームもございますので、機会があればぜひ一度ご覧ください。

一畳屋のラインナップで、おすすめの商品群もそれぞれの農家さんのこだわりが詰まっている、一畳屋が厳選した商品です。

各農家さんが作ったイグサの一番草で織っていただいた商品です。是非、見て・触ってお確かめください。

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農家さんのいぐさ作り・畳表へのこだわりを再度確認!

ショールームオープンを前に、自社で取り扱っている畳表のことを学ぶため八代に行っていました。
突然の訪問にもかかわらず3件の農家さんにお話を聞くことができました。

その中から、今日は橋口さんご夫婦の畳表づくりこだわりをご紹介したいと思います。

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橋口さんの畳表は、全国の畳屋さんの中ではかなり有名です。
何度も畳表部門で農林水産大臣賞を受賞し、そのお畳表は首相官邸をはじめ迎賓館永平寺などにも採用されている
農家・生産者・問屋畳など、畳のプロ誰もが認めるプロフェッショナルです。

一畳屋のこだわり品 古都極みは橋口さんの一番良い品質のものを使用した商品です。
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極みは畳の最高品に使用される本ダブル仕上げ、本ダブルとは、麻糸2本を縦糸に畳表を織り上げたもの、強い縦糸を使うのは畳表を十分に打ち込むためであり
その重量は1枚、約3kg!!縦糸が強いため、それに負けないイグサを使わなければ、価値が出ないと橋口さんはおっしゃいます。

使用する草の長さは4尺8寸 優良農家さんの一番長い草で4尺5寸程なので、手で振っておれないイグサをこの長さに仕上げるのはまさに規格外です!!
本ダブルは、畳表の選別から、仕上げまで最高品質のものなのですごく気を使って織り上げるそうです。
この商品はオーダー品なので、注文があってから製織に入りますので2週間から1か月ほど施工までにお時間がかかります。

古都は麻綿ダブル仕上げ経糸が麻と綿の両方で織られている畳表。耐久性のある高級品です。使用する草の長さは4尺7寸極みに使う畳表と同じように育て管理された畳表
仕上がりもとてもきれいです。ある意味高級ですが、お値打ち品です。

こちらも商品はオーダー品なので、注文があってから製織に入りますので2週間から1か月ほど施工までにお時間がかかります。

このクラスになると畳表の力が強すぎて、土台の床が薄かったり、弱ってたりすると使用できない場合がございます。
必ず事前に現場調査をさせて下さい。よろしくお願いいたします。

橋口さんのこだわりはこれだけではありません。
続きはまた明日書きたいと思います。

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テレビタミン 熊本ワッチョイチョイ もっこすファイアーが来た~!!

熊本の夕方の大人気番組 テレビタミンのコーナー 「熊本ワッチョイッチョイ」で

もっこすファイヤーさんが畳替えを手伝ってくれました。

お客様のところに一緒に行っていただき、畳ハギから、作成、畳の納品まで、

作業を紹介しながら、お手伝いしてもらいました。

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畳の手縫も体験していただきました。

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またまた、熱く畳について語る、亀井一家・・・

畳の良さが少しでも伝わればうれしいです。

3月8日 火曜日放送だそうです。

余談ですが、昨日は「きらり九州めぐり逢い」 寿さんが来店工場見学されていきました。

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なんで、2日連続テレビ撮影!ビックリです!!

皆さん、ありがとうございました。

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一畳屋 工場移転15周年 感謝祭 & 工場見学会

今週の日曜3月15日に 一畳屋工場移転15周年感謝祭&工場見学会を 合志市栄工場で行います。

買わんでよかけん遊びにきなっせ。

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大人も、子供も勉強になる工場見学!!

へー畳ってそうやって作るのか!!!

畳手縫い実演(今では珍しい畳の手縫いお見せします。)
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畳機械縫い(畳ロボットを使った現代の畳製作お見せします。早さにびっくり!!)
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プロの技教えます。障子・襖・アミド張替教室!!
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上手に張るためのワンポイントレッスン。襖歴20年の職人松澤に何でも質問してください!!

大人気!!ミニ畳手作り体験 (無料)
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ミニ畳を作って、持って帰りましょう。

感謝イベントとして、3月15日限定でお得をいっぱいご用意しております。

持ち込みアミド500円(税抜)・・・アルミサッシのアミドならどんなサイズでも500円で張り替えます。
                    前回のアミドイベントでは対象外だった、幅広、丈長、特大もOK!!
                    18メッシュグレーのアミで張り替えます。もちろんゴムも新しくいたします。
  
 (ただし500円になるのは1家庭3枚限りとさせていただきます。3枚超えた分は定価からは500円引きでさせていただきます。)

先着30名 高級糸入り襖(3柄) 通常 片面4400円 両面6600円 が 片面3400円 両面5100円早い者勝ちです。

高級イ草座布団半額  デパートに売ってある高級座布団がなんと半額です。

寝ゴザ、ランチョンマット、コースター、い草ラグ、上敷きが超特価で(価格は来てのお楽しみ)

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ヘリ無し畳の表替え

ここ20年ぐらいでヘリ無畳が敷かれているお宅が多くなりました。

通常の畳は長方形で縁が付いてます。このヘリ無畳は半畳(正方形)で縁を付けずに畳表を曲げ込む加工が施されています。

しかも畳目が交互になるよう向きを変えて敷き込みます。すると採光の具合で自然の市松模様が生まれます。

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この目新しさとスタイリッシュな雰囲気が人気なのでしょうか、結構普及したように思います。

弊社ホームページの【畳替え】のページでも紹介していますが、畳の工事には新調(丸ごと新しく)と表替え(畳表を新しく)と裏返し(今の畳表をひっくり返す)があります。

ヘリ無畳は裏返しができないので【新調】か【表替え】のいずれかになります。

今回は畳床(土台)がしっかりしていたので表替えをお勧めしました。

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このように施工前は畳と畳の間に隙間がありましたが土台を補修して表を張り替えます。

ヘリ無畳は少しの寸法の違いが仕上がりに大きく作用するデリケートな畳です。

なので畳を新調するときと同様に部屋の寸法を測り、その寸法を元に土台を補修し隙間のない畳を作っていきます。

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手間はかかりますが新調するよりも一枚当たり3000円ほどお安くできます。6畳間だと12枚必要なので、12×3000=36000プラス消費税分お安く和室の畳が綺麗になる計算です。

畳表の素材はイ草以外にも和紙や樹脂で出来たカラフルなものもあります。自分好みのオシャレな和室にしてみるのも楽しいかもしれませんね。(慎)

  • 畳のこと色々

良いものは良い。

先日8年前に畳表替えをさせていただいたお客様のところへ伺いました。
今回は畳の裏返しをしたいというご依頼でした。

ご存知の方も多いと思いますが、畳表は裏表利用可能で傷んだり焼けた畳表を剥がし、ひっくり返して再度縫付けることを裏返しと言います。
発想がエコで物を大事に使う日本文化が畳の世界にもあります。

こちらは裏返し前の畳。
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質の良い畳表は焼けてからが素晴らしいです。黄金色に焼けて風合いが違います。

こちらは裏返した後。
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8年経った畳でもこの美しさです。

通常は一畳屋でも畳の裏返しは表替えから3年~5年でしましょうと勧めております。考えられるであろう裏側の色褪せや傷みの具合からその年数ぐらいが適当と考えるからです。

今回は8年経った畳でこの美しさです。畳表はイ草の草質・織り上げによって歴然と良し悪しがあります。

良いものは当然、今回のように長く良い状態が続くわけです。

畳表の良し悪しなどお客様には分かりずらいと思いますが、現物を見れば色合い・肌触り・強さなど感覚的に感じ取っていただけると思います。

私たち一畳屋は畳のプロとしてしっかりとした品揃えと知識でお客様に説明し、選択肢の幅を示していきたいと思います。

それが長い目で見たときに一畳屋でこの畳を選んで良かったと満足していただけると信じて頑張ってまいります。(慎)

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産地研修会 in 八代

2月14日・15日 八代で畳の研修会に行ってきました。
主な、目的は産地の農家・たたみ店・問屋など畳業界に係る人の意見交換会です。

こちらは、交流会の2次会九州の若手畳屋さんが集まり意見交換会。
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この写真に乗っているほとんどが畳の1級技能士、職人技のの話にも花が咲きます。
同世代の畳屋さんがこれだけ集まることはないので本当に楽しい会でした。

翌日は、意見交換会と勉強会です。

まずは、畳業界では有名な 「いぐさ・畳博士」森田先生による講演です。
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いぐさの効能についてなどたっぷり学びます。

日本一の産地八代ということで、意見交換会には、八代市長をはじめ、市役所のい業部担当者、八代市議会議員さんも多数参加されていました。

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八代が全体の95パーセントを国産の畳表の生産量は、ピークの10の1に減って510件、
現在660ヘクタールほど、さらに毎年30件ほど農家さんがやめていってるのが現状です。

まだたくさんいると思われる方もいるかもしれませんが、実はこの生産者数というのは国産の畳表を生産するための、ぎりぎりのラインです。

というのは、現時点でもいぐさを生産する中必ず必要な機械ハーベスターとい植機が製造中止状態。オーダー件数が集まらないと再生産されない状態。

この状態を打破するため、畳業界だけでなく市や県一体になって対策を考えていこうということでした。

畳は、和の代表で、日本に合った素晴らしい敷物だと私は思います。

この文化や、畳のよさを伝える最前線にいる畳屋としてお客様にもっと情報発信していこうと思います。(光)

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峰雲院 畳奉納 手縫い研修会

昨年から、企画していた「畳 手縫い研修」いよいよ本番です。

畳の技術向上と、手縫いの仕事の伝承のため今回の研修を行う運びとなりました。

場所は、坪井の峰雲院
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お経をあげていただき、厳かに研修会が始まりました。

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事前にプレスリリースしておいたので、なんと取材が2件。TKUさんとKABさんが来てくださいました。

畳の話題が少しでも、メディアに取り上げられることは業界にとって活力になるのでとてもありがたかったです。

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台を5台本堂に入れさせていただき、7人の職人が交代で縫い上げます。

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社長もこの日は直接指導!!
畳表の張りや、縫い方など一人ひとりみていきます。

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職人たちが一針一針心をこめて畳を縫い上げます。

1日目が終わりおおよそ1人で畳2枚半を縫い上げました。
現在ではほとんど機械化されて、普段なら畳は1時間に10枚以上仕上がります。

そういう意味でも、手縫いは大変手間のかかる仕事です。

今回の研修(手縫い仕事)を通して、社員たちはものつくりの楽しさを再認識しているようです。(光)

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【お寺の畳】 畳職人のこだわりをご紹介。

先日、中央区のお寺様からご依頼いただき、お堂の畳替えをさせていただきました。
写真は施工前です。

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畳床はクタクタになっていて、裏の藁の編み方から50年以上前のものだと分かります。ということで今回は畳を丸ごと替える新調をさせていただきました。

以下は、「畳屋さんはこんなところに気を使って畳を作ってるんだ」ポイントをご紹介。

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其の一、宗派に合わせて敷き方を変える。

今回は禅宗のお寺様ということでまん中に一本畳を縦に敷かせていただきました。今までは二本縦に敷いてありましたが、そうすると畳と畳の境目に住職が座ることになる事と、境目の線がご本尊の中心を突き刺す形になるのでご住職と相談のうえ変更させていただきました。その代り両端に細い畳を縦に敷くことにしましたが、敷いた感じもよかったと思います。
禅宗では畳を真ん中に縦に敷くやりかたが多いようです。

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其の二、畳のラインを合わせる

紋縁の畳のスペースの左右にも敷居を挟んで畳が敷かれていますが、敷居をまたいでも全ての畳のラインがそろうように寸法を割り付けています。
さらに所々にある柱の芯に畳と畳の境目が来るようもしています。そういった細かいところにも畳の直線美へのこだわりがあります。

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其の三、紋合わせ

畳職人が一番こだわるのが、この紋合わせです。
一般の住宅ではあまり見ないかもしれませんが、このように紋が入った縁を紋縁(もんべり)と呼びます。ほかにも色・形・サイズの違った紋縁が多種ありますが、今回は一番伝統的な高麗縁の白中紋を使用しました。
畳自体のサイズもこの紋のサイズを基準に決めていきます。たとえば真ん中に敷かれている畳の長編は48紋になるように寸法を決め作っています。
この紋縁は綿で出来ていて収縮するデリケートな縁です。隣り合う紋縁が平行に並ぶようにするのも実は頭と技術を要します。そして、縦と横の畳が重なる部分でも4つの紋が綺麗に並ぶように手を施してあります。何より一つ一つの紋の円が綺麗に表に出るように畳に縫付けるのが一番難しい部分です。
お寺の畳をそういう目で見ると面白いかもしれませんね。大河ドラマの紋畳が気になり始めたらプロですね。(慎)

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四天拝敷(してんはいしき)

お寺のお客様から【四天拝敷】のご注文をいただきました。

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四方を四天王に守られた中でお経をあげる。そういう敷物だから【四天拝敷】という名が付けられています。
お寺にとってもお坊さんにとっても大切な敷物です。

縁は高麗縁という伝統的な紋縁を使用しております。今回使用したものは【中紋】です。ほかにも【大紋】【小紋】があり大きさにより
位を表します。

仏具として使われる神聖な敷物ですから紋が綺麗に合うように細心の注意を払って作らせていただきました。日々のお勤めがより良いものになれば幸いです。ご依頼ありがとうございまいした。(喜)