お寺のお仕事の一覧
峰雲院 畳奉納完了!!
昨年末から、企画していた、「峰雲院畳奉納」が完了いたしました。
日を追うにつれて動きも徐々にスムーズに、みんないい顔しています。
3日間の慣れない仕事で、全員体がバキバキ((笑))、その反面終了後の顔は充実感に満ちていました。
最後は、敷き合わせをしながら、仕事のでき具合をチェックしていきます。全員で、このように見ていけるのは研修だからこそ。
このような場を、与えてくださった峰雲院様には本当に感謝しております。
この研修を通じて、「私たちはやはりもの作り 畳の仕事が好きだということ」
「技術の伝承の大切さ」「先人たちの苦労」など普段仕事をしていると忘れがちになってしまうことを再認識することが出来ました。
本当にありがとうございました。
峰雲院 畳奉納 手縫い研修会
昨年から、企画していた「畳 手縫い研修」いよいよ本番です。
畳の技術向上と、手縫いの仕事の伝承のため今回の研修を行う運びとなりました。
場所は、坪井の峰雲院
お経をあげていただき、厳かに研修会が始まりました。
事前にプレスリリースしておいたので、なんと取材が2件。TKUさんとKABさんが来てくださいました。
畳の話題が少しでも、メディアに取り上げられることは業界にとって活力になるのでとてもありがたかったです。
台を5台本堂に入れさせていただき、7人の職人が交代で縫い上げます。
社長もこの日は直接指導!!
畳表の張りや、縫い方など一人ひとりみていきます。
職人たちが一針一針心をこめて畳を縫い上げます。
1日目が終わりおおよそ1人で畳2枚半を縫い上げました。
現在ではほとんど機械化されて、普段なら畳は1時間に10枚以上仕上がります。
そういう意味でも、手縫いは大変手間のかかる仕事です。
今回の研修(手縫い仕事)を通して、社員たちはものつくりの楽しさを再認識しているようです。(光)
【お寺の畳】 畳職人のこだわりをご紹介。
先日、中央区のお寺様からご依頼いただき、お堂の畳替えをさせていただきました。
写真は施工前です。
畳床はクタクタになっていて、裏の藁の編み方から50年以上前のものだと分かります。ということで今回は畳を丸ごと替える新調をさせていただきました。
以下は、「畳屋さんはこんなところに気を使って畳を作ってるんだ」ポイントをご紹介。
其の一、宗派に合わせて敷き方を変える。
今回は禅宗のお寺様ということでまん中に一本畳を縦に敷かせていただきました。今までは二本縦に敷いてありましたが、そうすると畳と畳の境目に住職が座ることになる事と、境目の線がご本尊の中心を突き刺す形になるのでご住職と相談のうえ変更させていただきました。その代り両端に細い畳を縦に敷くことにしましたが、敷いた感じもよかったと思います。
禅宗では畳を真ん中に縦に敷くやりかたが多いようです。
其の二、畳のラインを合わせる
紋縁の畳のスペースの左右にも敷居を挟んで畳が敷かれていますが、敷居をまたいでも全ての畳のラインがそろうように寸法を割り付けています。
さらに所々にある柱の芯に畳と畳の境目が来るようもしています。そういった細かいところにも畳の直線美へのこだわりがあります。
其の三、紋合わせ
畳職人が一番こだわるのが、この紋合わせです。
一般の住宅ではあまり見ないかもしれませんが、このように紋が入った縁を紋縁(もんべり)と呼びます。ほかにも色・形・サイズの違った紋縁が多種ありますが、今回は一番伝統的な高麗縁の白中紋を使用しました。
畳自体のサイズもこの紋のサイズを基準に決めていきます。たとえば真ん中に敷かれている畳の長編は48紋になるように寸法を決め作っています。
この紋縁は綿で出来ていて収縮するデリケートな縁です。隣り合う紋縁が平行に並ぶようにするのも実は頭と技術を要します。そして、縦と横の畳が重なる部分でも4つの紋が綺麗に並ぶように手を施してあります。何より一つ一つの紋の円が綺麗に表に出るように畳に縫付けるのが一番難しい部分です。
お寺の畳をそういう目で見ると面白いかもしれませんね。大河ドラマの紋畳が気になり始めたらプロですね。(慎)
お寺の畳新調。
今日は熊本市内のお寺様の畳を製作しております。
大きな仏様がおられる御御堂の畳替えです。使用するのは本ワラ床、国産上級畳表に紋縁です。紋が畳の端でかけることのないように紋の大きさを基準に畳の寸法を振り分けていきます。
大きな畳を作っていますがミリ単位の緻密さが求められます。採寸及び寸法の振り分けはこれからの作業の羅針盤となる最初の大事な作業です。喜三郎君が担当します。
それぞれの畳に使う縁を紋を数えながら切り落としていくのは橋本さんです。【筋無し】という幅の広い反を使い、隣り合う畳の紋が綺麗に合うようにします。
畳の角がきちっと出るように加工しているのは高見君。今年畳製作2級技能士の資格を取った一畳屋いちの若手です。これをしておくと畳を敷いた時の納まりが違います。
畳表を張った後にサイドを糸で縫い表が動かなくします。機械で縫いますが機会を操るのは水洗君です。
まだまだ時間と手間をかけて作っていきます。つづきはまた。