「手床」に「板入れ」 畳の豆知識
こんにちは!!前回に引き続き 三男 喜三郎です。
「手床」・「板入れ」
畳屋さん以外の方には全くなじみのない言葉が、
題名に並んでいますね (;^_^A
「手床」は前回説明した通り
手で作った床の事です。
「板入れ」とは
「框」と呼ばれる縁のつかない側に
檜板を縫い付ける作業の事です。
これは、畳の角が丸くならないように補強するためにつけます。
前回の記事に書いた「手床」にも「板入れ」がしてありました。
本来、替えの際には、畳屋が再度寸法を合わせ、
板を動かないようにしめなおします。
片方の「手床」にはしめなおした跡がありましたが、
もう片方にはありませんでした。
手間が掛かる。「板入れ」を知らない、できないなどの理由で
畳屋さんの中には、この板を取り外してしまわれる方もいらっしゃるのです。
伝統的工法を受け継ぐという面では、非常に残念なことです。
今回見た、「手床」についていた板の縫い止め穴も 12個と、15個で
ちょっと少ないように思いました。
70年以上前の「手床」なのでこんなものなのかもしれません・・・
今回は、2件とも畳新調だったので、板入れすることはなかったので
参考までに、「板入れ」の写真です。
髙見君技能試験の時
一畳屋では年に数回、手縫板入れ実習を行っています。
今後も、畳の技能の伝承と継承にも力を入れていきたいです。(喜三郎)
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